2016年 09月 26日

トミックス・キハ58「たかやま」入線と実車のこと

昨日の糞記事の文末にあるように、表題のアイテムを中古品で求めてきました。ウチがトミックス製のフルリニュ後のキハ58系を手にするのは初めてで、その中でも特に「たかやま」とした理由は昨年7月の糞記事でも触れています。蛇足ながらその糞記事の表題に「養老」とありますが、昨日鑑賞した「聲の形」では作中に養老の滝(居酒屋ではなく本当の滝)が登場します。考えようによっては凄い偶然?です(何
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それはさておき「たかやま」セットの整備というか、模型との戯れです。
セット構成は基本4両と増結3両で、両方揃えると税込定価¥32Kです。有井やGM完成品の額面にそれほど違和感を感じませんね・・・。今回は中古でしたから約¥20Kで済みましたが、それでも決して安いとは言い難い、いや寧ろ高額か?

とは言えどもそうまでして欲しかったのは、老朽気動車にホワイトとライトパープルのツートンにブルー(JR西日本のCIカラーであるウエンズブルーという説も聞きます)のストライプを巻いた厚化粧、老骨に鞭打って全走行区間の半分(厳密には何と半分以上!)に及ぶ架線下の電化区間で運転最高速度95km/hでブッ飛ばすその様が、国鉄から分割民営化によりJRグループへと引き継がれたベテランたちの必死さというか断末魔というか、「国鉄はげに遠くなりにけり」を刻み込ませんとするインパクトであり、それが「たかやま」においてはとりわけ激烈なものであったからです。
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「たかやま」の厚化粧(アコモ)車は全部で7両が生まれ、外部塗色のみならず車内アコモデーションもリニューアルされ、6000番台として区分されました。製品の取説では「1991(平3)年に投入されました」とありますが、これは事実ではありません。先の糞記事でも触れられている通り、他ならぬウチ自身が登場直後のアコモ車を1990(平2)年12月30日に高山駅で目撃、撮影しています。
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それを裏付けるのがこちら、「鉄道ファン」誌1991年3月号(通巻359)のPOST欄からの転載ですが、「たかやま」アコモ車6000番台登場の記事があります。こちらの撮影年月日は更に旧く、1990(平2)年12月27日です。1990(平2)年の年末も1991(平3)年も同じようなもの・・・と解す向きに史実を語る資格はありません。因みにこのアコモ車の「平成3年投入」説は巷間のwebサイトでも当然のように記されています。拡散・蔓延の何と恐ろしいことか!
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※再掲 1990(平2)年12月30日 キハ28 6002・・・アコモ車のトップバッターです。キハ28 6001と登場順序が入れ替わった理由は不明。まあ東武8000系とかD51も、ファーストナンバーが最初の落成車ではなかったらしいので大した問題ではないかも知れませんが(汗

兎に角、恐らくトミックスは一次資料や二次資料、果ては人間のおぼろげな記憶を経て独り歩きしてしまった情報(出自が紙であるかwebであるかの媒体如何は不明ですが)を鵜呑みにしてしまったのでしょう。とりわけ、昨今ではweb媒体の情報を集約しただけで「調べた」などとドヤ顔の向きがデフォと化し、紙媒体が顧みられなくなりつつありますから、僅か20数年前の平成初期の史実でさえも怪しくなる現実に震撼せずにはいられません。
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そのアコモ車6000番台グループ、強いて言うなら「1991(平3)年に出揃った」とでも言うべきでしょう(←しつこい
6000番台車としての改造日が「鉄道ファン」誌の「JR車両ファイル」(年イチの特集)でありましたので、以下引用します(1991年8月号・通巻364号より転記)。
 
 ※旧車番        ※改造後車番   ※改造日
 キハ28 3007 → キハ28 6001  (不明)
 キハ28 3008 → キハ28 6002  平成2年12月17日
 キハ58 1028 → キハ58 6001  平成3年3月19日
 キハ58 1050 → キハ58 6002  平成2年12月28日
 キハ58 1052 → キハ58 6003  平成3年2月4日
 キロ28 2510 → キロ28 6001  平成3年1月21日
 キロ28 2162 → キロ28 6002  平成2年3月9日

キハ28 6001についてはデータが欠落しており、翌月号の訂正補足欄にも記述はありませんでした。旧車番は先のPOST欄投稿記事における編集部注から拾い上げたものです。アコモ改造の内容はキハにおけるボックスシートの簡易リクライニングシート化、キロにおいてはシートモケット張り替えや電気温風暖房器への取り替え、便所/洗面所のリニューアル等となっています(以上、JR全車両ハンドブック93(ネコ刊)を参照)。
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実車ネタはひとまず置いて、模型に戻ります。
取説は別付パーツに関する薀蓄が沢山記してありますが、その中でも目を惹いた?のがこちら。無線アンテナの取り付け方ですが、治具を用いて開孔するオーソドックスなものが「上級者向け」で、デフォが取付脚をカットしてイモ付けする横着仕様ですw
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ウチは「どっでもイイと思います」が、第三の方法?にも触れておきます。
画像の通り、屋根板裏面にはこの無線アンテナ装着用のガイドの凹みがちゃんと備わっています。但しこの方法ですと屋根板を外す必要があります。更にパノラミックウインドウ車のこの凹みのピッチが怪しいようで、開孔し無線アンテナを装着すると浮く始末w なので開孔するのであれば素直に治具を用いるのが堅実です。
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これがその治具の装着状態です。
治具も万能のようで必ずしもそうとはいえず、そもそものホールディングが完全でなければ却ってリスキーなものとなります(EF66の冷房装置取付治具は特にガッチリホールドする必要あり)。尤もこのキハの無線アンテナ取付治具は複雑な形態でもないので、それほどホールドに神経質になる必要はありません。フツーに押さえるだけで精度高く開孔できます。
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他にはキハ58用のサイドベンチレータなんかも別付ですが、接着剤ないしテープで直付けという謎仕様?で、実車の時期如何で有無が選択できるようになっているのか、どうも釈然としないのでとりあえずは装着を見送っています。後は先頭台車への排障器取付ぐらいか・・・車番はアコモ車全7両がセットされているので印刷済です。キロは2両のうち一段下降窓車のディテールに息を呑みましたね・・・窓を下すためのノブというかツマミまで表現されています。銀色のあれ、懐かしいですね。ウチは「砂丘」のキロハのロ室に乗車した事がありますから覚えているのです。
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取説に記されていない余計な作業としては、幌枠の端面への色挿しですね。グレー地のままからツヤ消し黒にしてやります。ヘッドマークの装着ポジションは絶妙を極めますが、マーク自体がスケールでも半回り?ぐらい小振りなので(※幌枠の幅を考えると適正サイズのようです)こんなものかなと割り切ります。
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そんなこんなで7両全てへの施しを終えて(キロは手付かずですが)基本セットのブックケースに集約します。収納順序が上から58-キロ-キロ-58-28-58-28としています。実車は4両(うち1両キロ)使用で3両予備、繁忙期は6両(うちキロ1両)使用で、常にキロ1両が留守番となるパターンですが、場合によってはこのキロまでもが駆り出されたケースがあったようです。その、ウチの知る限りでの「たかやま」最長編成は・・・
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※以下「鉄道ファン」誌1991年8月号(通巻364)より転載

!!!!!!!!!


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国鉄色を巻き込んでの9両編成!!予備車ゼロどころかマイナス!!


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「ダブル」キロが豪華過ぎ!!


アコモ車6000番台7両がオールキャストで揃って出迎えた1991(平3)年の5月のゴールデンウィークの急行「たかやま」は、まだまだバブルの余韻もあったのか平時4両編成の倍以上の9両編成というスペシャリティーなオペレーション!アコモ車7両に続いて飛騨古川方にはボックスシートの国鉄色が2両見えますね。自由席車とは思いますが、今だったら格差不公平云々かんぬんで炎上モノでしょう。当時でも旅客サイドからの不満はあったかと思いますが、皆が移動する多客期ですから「乗れるだけマシ、座れれば極楽浄土」と考える向きが大勢であったはずです。尤も今だったら、そんなボックスシートのボログルマに高いお金出してでも乗りたがるウチみたいなバカは沢山いるでしょうねw
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そんなわけで同じ画像の繰り返しになりますが、ブックケース最上段のキハ58が大阪方の先頭車で、続いてキロ、キロ・・・と収納しているのは、その9両編成を想定してのことです。再下段のパノラミックウインドウのキハ28が連結妻を編成端に向けているのも、先の画像での判断によるものです。

では、国鉄色のキハをいかにして入手するか?
当時の向日町の配置表の車番から察すると、国鉄色ではキハ28に平窓とパノラミック、キハ58に平窓のみが居たようです。9ミリ界ではトミックス製となると市場にはあまり残ってない印象があり(少なくともウチの行動範囲内では)、中古市場で釣り糸を垂らすしかなさそうです。

・・・かと思いきや、実は近日中に都合のよさそうなアイテムがリリースされるのです。
「JR キハ58系急行ディーゼルカー(砂丘・国鉄色)セット」です。時代設定は民営化後ながら、見た目の姿態は国鉄色という過渡期の仕様での製品化ですが、このセットにキハ58の平窓が2両セットされ、そのうえ見た目はJRマーク印刷済、黒Hゴム仕様とお膳立てはカンペキです!ただ思ったのはそのキハ58のうち1両が当然のように動力車で、これを「たかやま」と組ませると9両編成で2Mとはどうなのか・・・という事です。まあシンクロしてくれれば問題無いっちゃ無いんですが(何

ではウチがこの「砂丘・国鉄色セット」を求めるのかというと・・・「たかやま」に大枚はたいた直後なので、どうかそれは遠慮したいところ(汗 当セットも実際大して話題に上らないほどの売れ方と思われ暫くは残るでしょうから、そのうち買いますw(同日発売の115系300番台湘南色やスーパーグリーンシャトルライナーコンテナのほうが話題性や売れ行きが大きそうです)。
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by odoriba96 | 2016-09-26 11:57 | 9ミリ(気動車) | Comments(2)
Commented by 赤緑 at 2016-09-26 20:40 x
こんばんは
ウチが買った店にパノラミックの58、28(2422、2423)なら、まだあるかも。平窓はなかったと思います。そのうち行くから見てきます?
Commented by odoriba96 at 2016-09-26 22:15
>清瀬さま
御無沙汰です。そういえば正月の模型店巡りが忘れられません。
そのお店に行くタイミングが近くなった際には連絡くださると助かります。
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