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赤い電車は臼い線

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2017年 01月 10日

カトー・10-1390 急行「アルプス」用事業用車3両セット

昨日ポイントで引き換えた表題のアイテムについて、お約束通りザックリ纏めます。
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3両セット中2両を占めるクモニ83800は、既に単品(品番4861-1(M車)、品番4862-1(T車))で製品化されている大井工場謹製の張り上げ屋根グループ(83800~83805)とは姿態の異なる、83814~83817の普通屋根/1個パンタグループとしています(83806~83813は普通屋根/2個パンタグループ)。

車番は83816(品番4869-1)と83817(品番4869-2)で、各々に車番以上の相違は見られません。添付のパーツは前面幕のみで、車体のデフォ装備が無表示、添付パーツが「急行」「荷」となり好みで交換します。画像で実車のそれを検索してみますと、確かに「アルプス」連結のクモニが「急行」表示なのがヒットしますね・・・ナカナカおしゃれ?です。
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今回は手持ちのクモニ83800(品番先述)とクモユニ82800T車(品番4868-1、M車は品番4867-1)とをひっくるめて、字幕表示や運行灯(列車番号表示器)の再整備を試みました。その結果・・・
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後位(新宿方)です。クモニ/クモユニの中央東線系統における連結位置は新宿方ですので、こちらが編成端に顔を出します。画像左からクモニ83817(長野)、クモニ83816(急行)、クモニ83803(松本)、クモユニ82802(新宿)としました(運行灯の列番は441M以外テキトーですw)。

クモニ/クモユニの連結位置は前述の通り新宿方ですが、連結両数や順序については列車によりけりで、朝刊輸送を目的とした夜行「アルプス」への連結でも時代によって(クモニが)2両であったり1両であったりとあるようです。有名どころの長野行441M/442Mですと新宿方の車端からクモニ+クモユニ+115系という組成であったようですが・・・
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※交通新聞社刊「魅惑の国鉄カラー横須賀色」より転載、鳥沢で撮影された上り列車ですが運行灯が439Mで大チョンボ。運行灯表示がテキトーなのは国鉄時代の仕様ですw

クモユニが堂々と先頭で風を切る記録も残っています。このあたり連結順序の法則性は不明ですが、兎に角模型的にはクモニ/クモユニのいずれが編成端でも良いということでしょう。
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つぎ、前位(松本・長野方)です。画像左からクモニ83817(小淵沢)、クモニ83816(甲府)、クモニ83803(荷)、クモユニ82802(普通)としました。前位は165系/115系連結時には顔を出さないので、運行灯の列番は省略しました。荷電単独で組成する機会があれば別ですが、それはまたそれとします。

荷電の連結列車等の実車データは2015年の糞記事でも触れていますが、折角なのでまるまる転記します。以下、弊糞ブログから引用(爆


(前略)~ここで列番ついでに記しますと、鉄道ファン誌1982(昭57)年10月号(№258)の特集記事「荷物列車」において貴重な記述があります。まず中央東線における荷物輸送は全て電車併結であり、運転本数は下り12本、上り11本であるという事。連結位置は新宿寄りで使用車種の主体はクモニ83、但し439M、441M、442M、424M、432Mの5本はクモニ83+クモユニ82の連結となっています。また165・169系の急行「アルプス15号」(415M)、「アルプス18号」(418M)においては新宿~松本間でクモニ83が連結されています。以下、当該列番の時刻をピックアップします(交通公社時刻表1982年5月号より)。

 439M  新宿17:10→松本22:59
 441M  新宿23:55→長野9:49
 442M  長野18:30→新宿4:23 (長野~松本間は1442M)
 424M  松本5:10→新宿10:51
 432M  長野10:59→新宿19:36

 415M「アルプス15号」  新宿23:20→松本4:21→信濃森上5:57 (クモニ連結は松本まで)
 418M「アルプス18号」  南小谷22:02→松本23:59→新宿4:50 (クモニ連結は松本から)

こうして見ますと、クモニ/クモユニの重連が編成端で吊り掛けサウンドの重奏を轟かせる見応え満点の列車を撮影するのは、かなり限られていた事が判ります~(後略)


以上、弊糞ブログからの引用でした(爆
それにしても、山スカ荷電惚れ惚れしますわ~。ウチの場合、素がスカ色好きという下地もありますが、新性能電車編成と手を組み、連続25‰で奏でられた吊り掛け駆動の重奏はさぞや勇壮であった事でしょう。

さて、実車の画像を検索してみると、クモニ83800の張り上げ屋根車の中央東線での記録が(相対的に)少ないように感じます。たまたまというか思い込みもあるやも知れませんが、これにはちゃんとした?理由があると思います。以下、1981(昭56)年3月末日時点での、クモニ83及びクモユニ82における山スカ荷電の車番を抽出してみましょう(屋根呼称は「低屋根」を基準としています)。


(クモニ83:全て三鷹所属)
83026、83027、83028、83029  ※高屋根、1基パンタ(PS23)
83800、80803  ※張り上げ屋根、2基パンタ
83806、83807、83808、83811、83812  ※普通屋根、2基パンタ、側窓R有
83814、83815、83816、83817  ※普通屋根、1基パンタ 側窓R無

(クモユニ82:全て松本所属)
82000、82001、82002、82003、82004、82005  ※高屋根、1基パンタ(PS23)
82800、82801、82802  ※普通屋根、2基パンタ


張り上げ屋根車が2両しか居ません(汗
その全6両をスカ色と湘南色ではんぶんこしたものの、スカ色の1両は横須賀線用として大船区に召し上げられていたわけで、中央東線における純然たる山スカの張り上げ屋根車は僅か2両に留まったのです。これではナカナカ見られるわけありませんね・・・。
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3両セット中に1両混じったウンコ色のクモヤ90。
クモヤ90モデル自体は単品で既発売(品番4865(M車)、品番4866(T車))ですが、此度のクモヤ90015(品番4866-2)はまた毛色の異なるタイプとなっています。結論?から言ってしまうとこの90015、90年代まで現役であったクモヤ90803(大井工場保管後解体)の改造前の当該車なのです。
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※「鉄道ファン」通巻№230特集:国鉄の事業用車1より転載

モハ72120を種車として1967(昭42)年に幡生工場で生まれたのがクモヤ90015です。前位側の集電パンタに加え後位側に霜取りパンタを備えた姿が特徴的で、カトーがモデル化したのがこの頃の姿です。キャプションの撮影年月が1975-10とありますが、これは誤りと考えられます。何故ならば1975年3月には長野工場で低屋根のクモヤ90803へと再改造されているからです。
カトー・10-1390 急行「アルプス」用事業用車3両セット_c0360684_1133510.jpg

※「鉄道ピクトリアル」通巻№866特集:事業用車両より転載

クモヤ90803への再改造前の過渡的な姿がこちら。1973年5月に松本所で撮影されたクモヤ90015です。画像左のキャプションによれば「通風器が2個、側窓は上段が大きい2段窓という特異な形態は、火災事故後の1972(昭47)年に復旧された際に改造されたもの」とあります。つまり、モデルの形態はその火災事故以前までという事になります。復旧に際しての側窓2段窓化は冬季の隙間風防止という見解もあるようです(ソースは先の「鉄道ファン」通巻№230本文)。
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※「鉄道ピクトリアル」通巻№866特集:事業用車両より転載

そしてこちらがお馴染みの最終形態?である、2基パンタ部を低屋根化した結果サイドから見ると凸型の異様な出で立ちとなった、1975年3月の長野工場での再改造により生まれたクモヤ90803です。巷間の記述ですと側窓の2段窓化と低屋根化がセットのような解釈も見受けられますが、先のピク誌の記録通りであればそれは「誤り」となり、実際にはワンクッションある事となるのです。
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このクモヤ90015の「第一形態」的なモデル、側面の客扉形態差の表現もみどころでしょう。画像の1-3位側は、Hゴム、二段プレス、二段プレス、二段プレスで・・・
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2-4位側は、Hゴムプレス、Hゴム、二段プレス、Hゴムとなっています。特定車番モデルならではでしょうか。
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今回の3両は全て画像のカプラーに交換し、既存の115系300/800番台、165系旧製品(アーノルドからカトカプ密連に交換)、そしてクモニ83800張り上げ屋根車、クモユニ82800との連結を可能としました。

但し画像のカプラーはメーカー推奨のものではなく(そもそもメーカーが具体的にどのパーツを充当しなさいと公式で示していない)、ウチの判断でセレクトしたものです。ゆえ、第三者が画像のパーツを購入し交換し、何らかの不具合が生じても当方では一切の責は負わないものとします。

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by odoriba96 | 2017-01-10 12:04 | 9ミリ(国鉄・JR) | Comments(0)
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